2025/12/07 17:44
今回はナイスカットミル（ブラック）の少し変わったご依頼です。
ヒューズ切れではなく、以下の状態・症状でご依頼がございました。
・２０年近く使用している
・動いたり、動かなかったりするため直してほしい
まず動作の確認です。普通にブーンと動き、なかなか上記症状を確認できません。また動作音も大きく、ギアボックスの確認も必要そうです。
色々な角度から見て、諦めかけていたところ断続的に「ブーン、、、ブーン、、、ブーン」と。どうも原因はコンセントケーブル（特にコンセントの根本部分）が断線しているようでした。
コンセントケーブルを取り出して電気の流れを確認したところ、コンセントの根本の曲がりで通電したりしなかったりの現象を確認しました。家庭用コンセントケーブルの寿命は約１０年と言われており、今回の原因は経年劣化によるものと推測されます。
↑（左写真：通電中、右写真：コンセント根本を触ると通電しなくなる）
コンセントケーブルを交換します。コンセントケーブルは同メーカー、同規格（KHD 125V 7A）の新品のものに新調します（左旧、右新）。またケーブルの根本の保護のためブッシュも装着しておきます。
接続は純正通り、一方はスイッチにはんだ付け、もう一方はヒューズケースに圧着接続します。問題なく収まりそうです。
念のため基板の状態も確認しました。こちら特に異常なく、修理箇所はございませんでした。
次に故障の原因となる可能性があるモーターも確認しました。日頃ご使用されているため、汚れがありましたので清掃致しました。
モーターのコイル部分を清掃しました（左→右）。コイル間には特にショートの可能性も全くなく、当たり個体です！これはあと２０年は余裕で動きそうです！
端子台も徹底洗浄致します。カーボンブラシの残量は十分あり、まだ大丈夫そうです。
モーターケースにもカーボンの粉が散見されたので、こちらも徹底除去致しました。
以上の作業を行い、組みなおして動作させたところ、コンセントあたりを触っても止らず動くことを確認しました。ほか故障の可能性のある部分をみましたが、問題はございませんでした。
次にコーヒー豆50gを試し挽きし、問題なく挽ききれました。挽きながら、問題のコンセントを触っても大丈夫です！
大きい動作音がするギアボックスを確認した結果、内部のグリスがカラカラでプラスチック同士が直接ぶつかり合っていました。潤滑させるためにグリスを充填しました。馴らし運転をすることで、まろやかな音になりました。
また動作確認のため、コーヒーを挽く部分、外装の汚れを除去致しました。部品全体が明るくなりました。
以上、今回の修理の作業内容になります。現状、刃が回る動作を確認していますが、試運転・動作確認を経て修理完了とさせていただきます。どうぞ、今しばらくお待ちください。
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20年お使いいただいていることに驚きが隠せません！
また元気に動くことをねがっております！
ナイスカットミルは修理し長く使っていくことができる製品ですので、諦めずHEROPEAKにお気軽にご相談ください。
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