2025/10/17 17:04
ナイスカットミル(シルバー)の修理依頼です。

ヒューズ切れが起こり、自力で修理(清掃)を試みたものの回復には至らずということで修理のご依頼がございました。
まずモーター部分を分解し、確認しました。
事前に清掃されていたため、内部のカーボン汚れはほぼ無く綺麗な状態です。

↑左が開けたときの端子台です。とても綺麗ですが、念のため再度清掃を行いました。

↑コイル部分も綺麗でして、清掃をしたもののほぼ変わらずですね。

↑モーターケースは触らずとも良いレベルでしたが、念のため汚れの除去は実施しました。
今回、コイル間の抵抗値を測定したところ、50Ωは欲しいものの15Ωまで抵抗値が低下していました(左写真)。その部分を修理し、50Ωまで戻しました。

他にもところどころ、このような抵抗値が低下しショートした箇所が散見されたので修理を行いました。
その後組みなおしたところ、正常にモーターが稼働することを確認できました。
正常な動作を確認するためモーター以外にも各部品の清掃を行いました。
ギアの部分にグリスが不足しているため追加しています(写真を撮り忘れました)。
コーヒーを挽く部分も徹底してコーヒー汚れを除去致しました。

全体のクリーニングも行い、ボディの豆受け台などのコーヒーのくすみも除去致しました。

今回ご依頼者様より、「可能であればヒューズ切れ症状の再発防止策を・・・」とのご要望がございました。誰しも思うこのことについて少しお話します。
ナイスカットミルのモーターの構造は、カーボン汚れが内部に溜まる形になっています。上で申しましたが、カーボン汚れは少量であれば問題ないです。ただ溜まっていくとショートが拡大し、ヒューズ切れ症状に発展していきます。抜本的な対策として、可能であればモーターケースに穴を開けて、カーボン汚れが外に排出できればと思うのですが、そうするとキッチンが煤まみれになってしまいますので良い策とは思えません。
※ちなみに上位モデルのハイカットミルは先んじてモーターケースに穴が開いています。さすが業務用です。

この度HEROPEAKではコイル部分をほぼ初期状態まで回復させて頂きました。
そのためカーボン汚れをまめに除去していけば、長寿命化が図れると思われます。
ご依頼者様はご自身でモーター部分を開き、内部を清掃できるテクニックをお持ちのため、2年に1回は開いてカーボン汚れを除去されると長く使えるかと思います。(年単位の話なので、年1は少し大変かなと・・・)
下の動画の6:10あたりからの「整流子の清掃」を参考にいただけますと幸いです。
現状、刃が回る動作を確認していますが、試運転・動作確認を経て修理完了とさせていただきます。
どうぞ、今しばらくお待ちください。
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YouTubeなどで修理をトライしたものの難しそうだと思ったら、ぜひご連絡ください!
ナイスカットミルは修理し長く使っていくことができる製品ですので、諦めずHEROPEAKにお気軽にご相談ください。
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